三陸沿岸 鉄道の変遷 旧 JR山田線・釜石〜宮古間(前編)
降りしきる雨の中、走行する三陸鉄道の列車です。先頭車両は釜石東中生徒のデザインで、世界の言葉で「ありがとう」が散りばめられています。
 東日本大震災以降、釜石・大槌を取り巻く鉄道はJR山田線・三陸鉄道南リアス線の不通によるバスでの代替輸送、そして震災から3年後の2014年4月には三陸鉄道南リアス線の全線運転再開となりました。
 一方、JR山田線(釜石〜宮古間)は当初BRTによる復旧案が提示されたものの、その後鉄路での復旧が決定。震災から4年後の2015年3月から復旧工事が始まり、2019年3月23日には再開と同時に三陸鉄道へ移管され、三陸鉄道リアス線として既存の路線と一体化されました。断片的ではありますが、ここでは変化の途上にある、鉄道の復旧状況とを駅周辺の変化の様子を中心に紹介します。
↑わかりにくいですが、復旧工事中の鵜住居駅。画面右側の重機の後ろにホームが見えます。(大槌方面方向を撮影)
 
↑鵜住居駅。駅自体は正面左に見える待合室のみですが、複数のコミュニティ施設と交通広場を併設(こちらを参照)しており、釜石鵜住居復興スタジアムの最寄り駅であることから「トライステーション」と愛称がついています。
↑左写真の反対方向、釜石方向で、2018年5月の復興状況の様子です。鵜住居駅近辺は商店等はあまり見られませんでしたが、このように復興住宅が立ち並んでいます。
↑鵜住居駅前に建設された複合施設のひとつ「釜石祈りのパーク」です。東日本大震災の犠牲者の慰霊・追悼する施設で「津波による犠牲をなくし、未来の命を守るために」を基本理念に、震災の記憶と教訓を後世に伝承します。
↑鵜住居駅ホーム。列車交換が可能な島式ホームで、アプローチは画面手前側に設置されている遮断機付きの踏切を渡ります。
↑上写真、釜石鵜住居復興スタジアムの7月下旬の様子で、2019.9.25(水)及び10.13(日)ラグビーワールドカップの試合に向けた仮設観覧席の設置工事が急ピッチで進んでいました。
↑釜石駅のとなり、両石駅のホームです。
待合室の建物は、JR山田線当時のものをリフォームしているようです。
↑復旧工事中の大槌駅ホームで、列車交換が可能な島式ホームです。近くの大槌川橋梁の軌道敷設工事が完了したことにより、2018年8月から宮古〜釜石間全線でディーゼル機関車による試験走行が始まりました。
↑工事中の大槌駅前広場(2018.5.4)。かなり広々としています。ココは大槌町の中心部の駅となります。
↑大槌駅の駅舎内の様子です。きっぷうりば・観光案内所・待合室が一体化し、上部の採光窓によりこのように天候が悪くても明るい雰囲気です。
左奥には飲食店があります。
↑大槌駅外観。屋根の形は「ひょうたん島」をモチーフにしています。
小さくてわかりにくいですが、右端にはNHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」のキャラクター「ドン・ガバチョ」像があります。
↑採光窓左側の部分の展望デッキです。写真で見るよりも広く感じます。
↑完成した大槌駅前広場。駐車場・タクシーのりばの他、町民バスも発着しています。後に岩手県交通の路線バスも乗り入れるようになりました。
↑完成した大槌駅の島式ホーム。列車交換が出来るようになっている他、このように待避線も設けられています。
建設当時に訪れたときよりも、さらに雰囲気が変化していました。
↑大槌駅展望デッキから撮影した、列車発着の様子。駅舎〜ホーム間の連絡はこのように遮断機付の踏切で、バリアフリーに対応した緩やかなスロープが設けられているケースが多いです。
釜石鵜住居復興スタジアム。2019年ラグビーワールドカップに向け新設された唯一の競技場で、鵜住居駅が重要なアクセスポイントになります。
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