西和賀町 バスの変遷 〜広域路線も維持しながら、地域密着路線への模索〜
2018年9月までのほっとゆだ駅前の様子で、貝沢線と湯川線の岩手県交通のバスが並んでおり、JR北上線のダイヤに合わせて発着していました。
 2020年、岩手県交通湯本バスターミナル管轄の山伏線(ほっとゆだ駅〜貝沢〜イオンモール盛岡〜盛岡BC)と北上湯本温泉線(県立中部病院〜北上駅〜ほっとゆだ駅〜町立さわうち病院)の9月末をもっての路線廃止を発表。山伏線は実証実験を兼ねた町民バスへの運行移管が決まりましたが、北上湯本温泉線は廃止となりました。その後はさらに西和賀町内の沢内線・貝沢線の廃止も決まり、同時に湯本バスターミナルの閉所、西和賀町からの撤退となり、2021年4月から町内の公共交通が刷新されました。
 ココでは、山伏・北上湯本温泉線廃止前から湯本BT廃止後にかけての公共交通の変化を様子をご紹介します。
↑2020年9月末を持って岩手県交通での運行を終了した山伏線です。
長年に渡っての運行、我々バス好きからも親しまれた路線で、廃止直前にはほっとゆだ駅前で記念撮影している姿も見られました。
 
 
↑同じく2020年9月末で廃止された、北上湯本温泉線です。こちらは1992年に貨客混載の「宅配バス」として運行開始され、話題となった路線です。途中ルートが煤孫・鬼柳経由へと変わり、発着停留所の変更も度々ありました。
↑こちらは以前の北上湯本温泉線で、北上駅〜横川目間を北上営業所管轄の横川目線と同じルート(江釣子ショッピングセンター・藤根駅前経由)で運行されており、当時は山伏線と同じくロマンス車が主に充当されていました。
↑湯夢プラザ前で待機する沢内線のバス。ほっとゆだ駅〜町立さわうち病院間の運行でした。
通常の駅前バスのりばが雪に覆われており、このように待機場所が変更になったようです。すぐ横では「雪あかり」の準備が進んでいます。
↑ほっとゆだ駅を出発した直後、和賀川に架かる川尻橋を渡り貝沢へ向かう貝沢線。
始発から30キロ以上の運行距離になりますが、町民バスにも引き継がれています。
↑沢内線は岩手県交通での運行を終了後、町民バスに移管された際、行き先が町立さわうち病院から西和賀町沢内庁舎に延長されています。(但し沢内方面の1本のみ)
↑2021年3月末をもって閉所された、岩手県交通湯本バスターミナルの構内です。(立ち入りの許可を頂いた上で撮影)
写真のバスはさわうち病院から回送で戻ってきたところで、奥には構内用除雪車が見えます。
↑湯本バスターミナルの建屋とキュービック。
厳しい豪雪地帯で地域の足を守り抜いた車のボディからは風格すら感じられます。
↑普段ならこの位置からはバスターミナル全景が見渡せますが、特に雪が多かった2020シーズン、この日も積雪で状況がわからなくなっていました。
↑湯本バスターミナル入口に鎮座していた、バスから取り外した座席です。このタイプだと自社発注のBUかCCMについていたものでしょうか。(現在は撤去されています)
↑町民バスに移管された後の、バス停ポールです。時刻表と上部の社名が塗り潰された以外は従来と変わっていません。
なお、町民バスは予約不要、町内外問わず誰でも乗車出来ます。
↑あちこちでよく見かけたバス停ポールを再利用した「駐停車禁止」のポールです。
塗りつぶされた赤い部分は、山伏線が以前経由していた「沢内銀河高原」と読み取れました。
↑2020年10月に一足先に町民バスに移管された山伏線です。貝沢から先、西和賀町外は往路は降車のみ、復路は乗車のみの扱いに変わりました。運賃は町内のみは2021年9月末までは無料、町外に跨る場合は1,000円です。
↑沢内線・貝沢線及び従来からの「湯田・沢内おでかけバス」で運用されるマイクロバス、三菱ローザです。運賃はキャンペーン期間として2021年9月末までは全ての路線で無料(通常は100円)となっています。(公道から撮影)
↑町民バスの中には、1台だけと思われますが、日野セレガもあります。(公道から撮影)
2021年4月以降の様子で、湯川線は「湯川温泉湯けむりタクシー」、沢内・貝沢線は「町民バス」となり、顔ぶれが変わりました。
c40b1270.gif c40b1261.gif